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医療法人社団勝榮会 いりたに内科クリニック

医療法人社団勝榮会 いりたに内科クリニック

事業紹介
内科、呼吸器・消化器・循環器・アレルギー・皮膚科などを中心に9名の専門医を抱え、専門性が必要な疾患にも対応できる強みを持つ東京都杉並区のクリニック。在宅診療にも力を入れており、地域になくてはならないホームドクターとして存在感を発揮している。

「自分たちでクリニックを創っていく実感がある」。
成長が求められるから、なりたい自分になれる

約2年間「すごい会議」セッションに参加してきたメンバーの方に、ご自身のミッションや成長実感についてお聞きしました。

<メンバー紹介:仕事内容/「すごい会議」プロジェクトでの担当> ※順不同

嶋崎:臨床検査技師/法人(健康診断など)、自費診療(美容皮膚科、美容点滴など)領域を担当
森田:医療事務/在宅診療領域を担当
エイ:医療事務/外来診療領域を担当

いつまでに、どう実行するか、自分で考える習慣がつく

「すごい会議」プロジェクトに参加したこの2年間で、ご自身にどんな変化がありましたか。

嶋崎:一番感じるのは「いつまでにやるか」という期限の意識が強くなったことです。漠然と「やりたい」と考えるのでなく、その「やりたい」を実現するにはどうすればいいかを期日を前提に考え行動できるようになった実感があります。

エイ:私は半年前から「すごい会議」に参加しています。この会議のメンバーに入るまでは、誰かに指示されたことを現場で実行する側でしたが、今は目標達成のためのKPIや達成方法を自分で考え、進めていけるようになった点が大きな変化です。

森田:私の場合は仕事をひとりで抱えがちだったのが、人に任せていけるようになりました。考えを共有し、コミュニケーションを取って仕事を渡していくという流れの中で、以前よりも同僚との関係が良好になり、信頼関係が築けている気がします。

それらのご自身の成長に、「すごい会議」はどう影響していそうでしょうか。

森田:毎週の進捗を報告する会議の存在が大きいですね。「やります」と宣言しているのに、「何もしていません」とは報告できません(笑)。持ち切れない量の仕事を抱えていては先に進まないし、周りに助けてもらわなければ目標は達成できない。
責任を持って目標と向き合ったことで、仕事を渡すことのためらいよりも、達成を優先させられるようになりました。

嶋崎:私も週次の会議が影響していると思います。週に一度の報告があると思うと緊張感もあり、良い報告がしたいので「オンタイムにするためにやらなければ!」と動くようになったことで、自然と期日の意識が身についたのだと思います。

エイ:このメンバーになったからこそ、言われたことをやるのでなく自分で考える、指示を出す側になったのは確かです。その分責任も感じますがやりがいもあり、どうすれば担当する目標が達成できるか、周囲の人が動いてくれるかなどを考え、とても勉強になります。

エイさんは、希望してこのセッションメンバーに入られたのですか。

エイ:はい。院長との面談で「このクリニックで働いて今後どうなっていきたいか」を聞かれ、このメンバーに入りたいかを尋ねられました。このメンバーに入ることは責任も役割もあり、評価される要素でもあるので入りたいと希望した形です。

「すごい会議」の手法がご自身に根付いているな、と感じるのはどんな時ですか。

嶋崎:スタッフに「じゃあ、どのようにすればできますか。」と思わず聞いてしまったときですね(笑)。意思疎通が大事な業務の中で、このフレーズで聞くとちゃんと聞きたいことが返ってくるので無意識のうちに使っています。

主力の3事業を担い、成果を生み出す幹部チーム

今期から「外来診療」「在宅診療」「法人/自費診療」という3本柱を目標に据え、皆さんが主担当となって3領域の向上を図られているとお聞きしています。

嶋崎:以前は領域の分担や組織図もありませんでしたが、「すごい会議」のプロジェクトで経営を考えるにあたり、今期から3本柱として設定しました。それぞれの患者数や売上を増やすことでクリニックの成長を実現していこうという目標です。

3本柱のそれぞれの領域において、これまでにどんな成果が作られ、何によってそれが生まれたのかを教えてください。

森田:在宅診療では、診療件数は増加していて、残り数ヶ月で目標数字を達成できそうな状況です。
在宅診療を希望する患者さんは一定数いらっしゃり、かつ病院側でも入院から在宅へのシフトが必要になるタイミングがあるんです。その需要と「いりたに」の存在を結びつけてもらうためにパンフレットを作って一般病院を訪問し、在宅診療をやっていることを知らせたり、専門医がいる専門性をアピールしてご紹介を依頼したり。様々なアイデアを試みました。施策をしただけ反応があったので、試行錯誤しながらも「何をすればいいか」を常に考え行動し続けたことが良かったのかもしれません。

嶋崎:私が担当している法人や自費診療は、クリニックとしても新たな取り組みのため、すべてゼロから創りました。例えば、今年4月に健診センターをクリニックの地下にオープンしたり、皮膚科を新設して新たな注射を検討したり。業者さんとのやりとりからオペレーションまで。まだ準備中のものもありますが、まずは稼働できたとことがうれしいです。
本来の私の仕事は臨床検査技師なので、こういったゼロイチで創り上げる仕事は初めて。この会議がなければ、どうしていいかわからなかったと思います。毎週の会議や月に1度の会議で「これで間違えていない?このまま進んで大丈夫?」という不安や懸念を早めに解消し、アドバイスをもらいながら自信を持って進めたのが良かったと思います。

エイさんが担当している「外来診療」は、者数が落ちてきていたそうですね。

エイ:コロナ禍の影響もあったかもしれませんが、夜間診療をやめて診療時間を短くした影響が大きかったと思います。現在は人員も十分にそろったため診療時間を元に戻し、発熱外来なども始めたことで患者さんの数は戻ってきました。
他にもLINEやFacebook、YouTubeなどのSNSを活用し、クリニックの情報を発信しています。SNSの管理は手間がかかりますが、最近は分担して計画的に運用もできており、その効果も感じています。

みなさんは採用にも関わられ、スタッフの教育も担当されていると伺いました。

エイ:採用の面接なども、森田さん、嶋崎さんと共に担当していて、嶋崎さんが理念教育の担当、私は実業務の育成担当です。
もともと私は人に頼むよりも自分でやってしまいたいタイプなのですが、目標の達成を考えると一人ではできないので「チームでやる」「人を育てる」ことを私自身が意識するようになりました。
患者さんからは、「受付の感じが良かった」「クラークが声をかけてくれて良かった」などのお声をいただくこともあり、教育によってリピーターの方が戻ってきてくれている実感もあります。

このクリニックは「自分たちがいて、できあがる」

クリニックの通常業務と経営に関わるミッションの両方を抱える中で、「いりたに内科クリニックならでは」のやりがいを教えてください。

森田:他のクリニックではできない経験がここではできています。私は前職が医療コンサルタントのため様々な医療機関を見てきましたが、通常、事務は事務の仕事だけを、検査技師は検査だけを担当するところがほとんどです。でもいりたにクリニックでは一人ひとりが目標を作り、なりたい自分を発表する場がある。ただ働くのでなく個人の成長が求められます。「自分で考えて動いてください」という環境で、自分がどうなりたいかが見えてくるんです。
その上でこのメンバーに選ばれることは特別ですし、なりたい自分を目指す実感もあります。特別な期待の元にやらせてもらっているので、達成できたときの喜びは大きいですね。

嶋崎:前職では、技師として任された業務をやっているだけという感覚でした。でもここでは経営に踏み込み「クリニックを自分たちで創っている」実感が強くあります。ただ働いているだけではない。自分たちがいて、できあがる感覚というか。
経営に携わるプレッシャーはありますが楽しくもあり、自分たち色に染めていける良さを感じています。

エイ:私はこれまでの転職で2つの職種を経験していて、1つ目はデスクワーク、2つ目は営業職でした。医療業界は初めてですが、ここでは事務の仕事もありながら経営に関する数字や売上のことも考えられます。どちらの仕事も好きで、2つの仕事を自由にバランスを取りながら自分の裁量で進められることが私には魅力。スキルアップできる場だと感じています。

「いいね」と褒められる、結果が出る。その先に進みたくなる

当初はプロジェクトを「やらされている」「やらなきゃいけない」という感覚もあったかもしれません。「やりたい!」という前向きな状態に変わったきっかけがあれば教えてください。

嶋崎:私は、単純に褒められることがうれしかったんです(笑)。担当する中で、院長やスタッフに「この案いいね」などと言われると成果の実感があり、うれしくなってやる気につながりました。

エイ:私はこの会議に参加する以前に、院長から「何かひとつ目標を立ててやってみませんか?」と提案されたんです。やってみると実際に成果が出て、自分に自信がつきましたね。そこから「すごい会議」もやってみたら達成できるかもしれない、やってみようと思い始めました。

森田:決めたことを計画通りに実行できて、結果に結びつくと「こんなこともできるじゃん」「これでいいんだ」と自信がつくんですよね。「方向感覚は間違っていない、じゃあ次はこうしてみよう」という感じで、自然と他のことにも取り組んでいけたんじゃないかな。

なりたい自分になる場があるのが、「いりたにらしさ」

成果の実感や、周囲からの承認がやる気を後押ししているのですね。

「なりたい自分」を目指す文化の中で、今後ご自身が「こうなりたい」と描く像を教えてください。
森田:まだ明確には見えていないところもありますが、一つあるのは、在宅診療という部署を居心地のいい部署にしたいということです。他の部の人に「在宅に行きたい!」と言われる環境を作っていきたいですね。

嶋崎:私は、臨床検査技師として仕事をしながら経営にも携わっている今の状態に、まだまだ余裕がないんです。でもこういう働き方を経験したことで、検査技師としてだけでなく、経営面やその他の領域も経験しながら幅広く仕事ができる人材になりたいと思うようになりました。

エイ:将来的には母国に帰る予定ですが、日本にいる間はできる限りの経験をしていきたいと思っています。医療事務にプラスして経営のこと、SNSを活用する知識など、精一杯キャリアを積んで成長していきたいです。

ありがとうございました。引き続きのご活躍を楽しみにしています!

(取材日:2021年5月)